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基礎工事とは?概要や目的・重要性を解説

2024年02月15日

どんな建物でも基礎工事は必要であり、重要です。
自分が施主となって家を建てる場合などは、基礎工事の概要や目的などを知っておくと役立つでしょう。

本記事では、基礎工事の概要や目的、重要性などと共に、基礎工事の流れについて解説します。
基礎工事について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

基礎工事とは?概要や目的・重要性を解説

基礎工とはどんな工事?

はじめに、基礎工とはどのような工事なのか概要や目的を解説します。
基礎工事は通常、人の目に触れる機会は滅多にありません。
しかし、基礎工事は建築工事の基本で重要な工事です。

地面を補強し建物を建築する土台を作る工事

基礎工事とは、地面を補強して建物の土台を作る工事の総称です。
建築物はどんなに小さくても1トン以上の重さがあります。
地面に直接建築物を建てた場合、建物自体の重さで地盤沈下が起こっていびつに沈んでしまうでしょう。

基礎工事は、地面の状態や建てる建物の種類によって異なります。
例えば、固い地面の上に通常の戸建て住宅を建てる場合と軟弱な地面の上に高いビルを建てるのでは、後者のほうが基礎工事をしっかりしなければなりません。

軟弱な地面に建物を建てると建築費が高くなるのは、基礎工事に費用と手間がかかるためです。

基礎工事を行う目的は?

基礎工事を行う目的は「地面と建物をつなぐパイプを作る」「建物の一部だけが地面に沈んでしまう不同沈下(ふどうちんか)を防ぐため」などが挙げられます。

基礎工事を行うと地面が補強されるのはもちろん、建物の力を均等に伝えられます。
建物にかかる力が均等に地面に伝われば、建物がいびつに沈むこともありません。
また、地震が起きても建物の倒壊を防げます。

日本は硬い地盤の土地が少なく、地震も多い国です。
そのため、基礎工事はとても重要です。
建物が長持ちするかどうかは基礎工事の出来にかかっています。

基礎工事の種類は3つ

基礎工事の種類は大きく分けて以下の3つがあります。

・杭基礎
・直接基礎
・ケーソン基礎

ここでは、3つの基礎工事について解説します。

杭基礎

杭基礎とは、軟弱な地盤で行われる基礎工事です。
硬い地盤にまで杭を打ち込み、建物を支える基礎を作ります。
杭工事は「支持杭」や「摩擦杭」などを用い、予算や建てる建物、地面の状態などにより使い分けられます。

なお、杭基礎単独で行われるケースはありません。
杭基礎を完成させたあとに布基礎工事やベタ基礎工事などを行います。
軟弱な地盤の基礎工事に費用がかかるのは、基礎工事を複数行う必要があるためです。

直接基礎

直接基礎とは、地盤が比較的硬い地面に建物を建てる場合に行う基礎工事です。
以下の3種類があります。

・ベタ基礎:床下全面をコンクリートで覆って面で建物と地盤をつなぐ
・布基礎:主な柱や壁の下に基礎を設置していく
・独立基礎:主な柱の下だけに基礎を設置していく

どの基礎工事を行うかは、地面の状態や建てる建物の種類、予算によって変わります。
建築会社が最適な基礎工事を提案してくれるので、予算などに合わせて選びましょう。

ケーソン基礎

ケーソン基礎とは、筒状の鉄筋コンクリートの建築物を地中に構築することで地面を掘削し、目標地点まで到達したら内部にコンクリートや砂などを打ち込み、基礎とする工事です。
一旦地面を掘り下げたうえでコンクリートや砂を流し込んで基礎を作ることで、高い建物が建てられます。
水中に橋脚を建てる場合などにも用いられる基礎工事です。

基礎工事の流れを解説

最後に基礎工事の流れを解説します。
注文住宅を建てる場合などは、一通りの工事の流れを知っておくと何かと役に立ちます。

地盤を整える工事をする

基礎工事は、まず地盤を調えるところから始めます。
具体的には、以下のような工事を行います。

・地縄張り・遣り方工事
・掘削工事
・砕石敷
・捨てコンクリート流し

すべての土地で同じ工事をするわけではありませんが、こうやって地面を調えておくことで、基礎工事がしやすくなります。
住宅建築用に調えられた地面でも、地盤を調える工事は必要です。
なお、杭打ち基礎を行なう場合はこの段階で杭を地面に打ち込みます。
軟弱な地盤ほど地盤を調える工事は重要です。

建物と土壌をつなぐ工事をする

地盤が調えられたら、配筋を行って建物の形に枠型を組みます。
建物を建てる際、コンクリートで型抜きのように作られているところを見たことがある方もいるでしょう。
あれが、基礎工事の仕上げです。

枠型にコンクリートを流し込み、最後に型を外せば建物の形にコンクリートの基礎ができあがります。
これで基礎工事は終了です。

ここまでの工期は地盤の強度や建物の大きさによって変わります。
また、雨の日は工事ができないため雨が多い時期は工期が伸びます。

まとめ

本記事では、基礎工事の内容や流れの基本を解説しました。
基礎工事は建物の土台となる重要な工事です。

一般的に軟弱な地盤だったり大きな建物を建てたりするほど基礎工事には時間がかかります。
できるだけ基礎工事にかかる費用を抑えたい場合は、地盤が固い土地を選ぶなど工夫をしましょう。
基礎工事を怠ると建物自体の寿命が短くなります。