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電柱に張られた高圧電線の見分け方は?電線の役割と共に解説

2023年11月28日

私たちの身近にある電線には高圧電線と低圧電線があります。
高所の工事をする場合は、電線の見分け方を知っておくと何かと役立ちます。
例えば、高所の工事をする場合や電線の工事をする際などに知っておくと、思わぬ事故を防げるでしょう。

今回は、街中に張られている電線のうち、高圧電線の見分け方を紹介します。

電柱に張られた高圧電線の見分け方は?電線の役割と共に解説

高圧電線の見分け方とは

はじめに、高圧電線の定義や高圧電線の見分け方を紹介します。
街中のいたるところに設置されている電線はどれも一見すると同じに見えますが、異なる電圧の電線のほか、電話やインターネットに使われる「通信線」やテレビの電波を運ぶ「ケーブルテレビ線」があります。

高圧電線の特徴

高圧線とは、6600Vの電気を運ぶ電線の総称です。
高圧電線は、電力損失を防ぐために設置されています。
電気は高圧にするほど遠くまで効率的に電力を運べるため、高圧電線は人家から遠く離れた場所だけでなく、街中にも張り巡らされています。

ちなみに、同じ場所には「低圧電線」も張られており、そちらに流れている電流は100V・200Vです。
危険であることには変わりありませんが、高圧電線に比べると電圧は低くなっています。

高圧電線の見分け方

高圧電線には以下のような特徴があります。

・電柱の最も上部に設置されている
・電線が太い
・電力会社によっては高圧電線を示す印がついている

高圧電線は危険度が高いので、電線の最も上部に設置されているのが一般的です。
したがって、複数の電線がある場合は一番上の電線が高圧電線と考えればいいでしょう。
通常の生活をしていれば、高圧電線に触れることはありません。

しかし、重機を使って高所の工事をする場合や、台風などの災害の後は注意が必要です。
万が一、高圧電線が切れて垂れ下がっているのを見かけたら、触らずに電力会社に連絡してください。

高圧電線以外の電線とは?

高圧電線以外に、電線には以下のような線が張られています。

・低圧電線:100~200Vの低電圧の電流が流れている
・通信線:電話やンターネット回線
・ケーブルテレビ線:ケーブルテレビの信号を運ぶ

これらを見ると電線は電気を運んでいるだけはありません。
電線には設置位置が決められており、高圧線の下に低圧電線、低圧電線の下に通信線・ケーブル線が一般的です。

すべての電線に4種類の線が配置されているとは限りませんが、電線には生活に欠かせない電気や電話、インターネットといった線が集約しています。
不注意に触れたり切ったりしないよう注意しましょう。

高圧電線の近くで安全に作業する方法

都市部などでは、電圧線の近くで作業をしなければならない場合もあります。
ここでは、高圧電線の近くで安全に作業するための流れを紹介します。
高所で作業する必要がある方は、参考にしてください。

電力会社のカスタマーセンターに連絡する

工事の前に、電力会社のカスタマーセンターに工事をする旨を連絡しておきましょう。
電力会社によっては、、電線の近くで作業をする際に届け出る窓口を設けてるところもあります。
作業する旨を知らせておけば、いざというときの連絡や対応がスムーズです。

工事前に安全教育をおこなう

高圧電線はもちろんのこと、低圧電線も不用意に触れたり切ったりすると重大な事故につながります。
また、ケーブルテレビ線や通信線も不用意に触ったり誤って切断したりすれば、インターネットや電話が使えなくなったりテレビが映らなくなったります。
近隣住民に大変な被害が出るおそれもあるでしょう。

電線に触れてはいけないのは、一般常識として広く知られています。
しかし、電線の付近で何らかの作業をする際は、改めて安全教育を行ないましょう。
安全に作業するための方法をレクチャーすれば、事故を起すリスクも大幅に下がります。

監視責任者を配置して高圧電線と適切な距離を保つ

高圧電線付近で作業する場合は、監視責任者を現場に配置しましょう。
作業中は作業に集中するため、どうしても安全管理がおろそかになりがちです。
監視責任者が工事中に周りを見ていれば、高圧線に近づきすぎたらすぐに注意できるでしょう。
小規模な工事でも監視責任者を定めておけば、より安全に工事ができます。

高圧電線にものがひっかかったら勝手に取らない

かつては、正月が近づくと「たこあげは電線がないところで」といった注意喚起が行なわれていました。
近年はお正月にたこあげをする方も減りましたが、そのかわりドローンが電線にひっかかるなどの事故が増えています。
バッテリーを含む総重量200g以上のドローンは、飛行に許可がいるため好き勝手飛ばさないように注意しましょう。

また、万が一ドローンをはじめとする異物が高圧電線に引っかかった場合は、長い棒状のもので勝手に取ったりせず、必ず電力会社に通報して取ってもらいましょう。
大きな事故につながる恐れがあります。

まとめ

高圧電線は、私たちの生活に欠かせない電気を運んでくれる大切な器具ですが、不用意に触れると大変危険です。
電線の近くで作業する際はもちろんのこと、ドローンを飛ばしたり長いものを掲げて歩いたりする際は、十分に注意しましょう。
重機や高所作業車などで作業をする場合は、事前に電力会社に申し出るなどして安全に作業できる環境を整えたうえで実施してください。