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土砂災害の原因は?土砂災害の種類や対策、土地情報の活用方法について解説

2023年06月08日

最近、山崩れなど土砂災害のニュースをよく耳にします。

日本は土砂災害が多い国とされていますが、土砂災害を予想する方法はあるのでしょうか。
また、いざ土砂災害が起こった時の対応はどうすればいいのでしょうか。

この記事では、土砂災害の種類や原因についてわかりやすく解説します。

住宅や土地を購入する際の土地情報の活用方法についても触れていますので、ぜひご参考にしてください。

土砂災害の原因は?土砂災害の種類や対策、土地情報の活用方法について解説

土砂災害とは

大雨や地震や火山の噴火などをきっかけに、山やがけがくずれ落ちることがあります。
くずれた土砂が流れて人命が失われたり、建物が押しつぶされたりすることを土砂災害と言います。

土砂災害を構成するのは以下の3つのものです。

1.土石流

大雨によって山や谷の土や石や砂がどろどろとした塊になって速い速度で崩れ落ち、強力な破壊力で人や家屋などを押しつぶすもので、大きな被害を与えます。

2.地すべり

広範囲にわたって緩い傾きの斜面がすべり落ちていく現象で、家や畑などを巻き込んでしまうこともあるようです。

雨や雪解け水がきっかけの場合、滑り落ちる速度は目に見えないほどゆっくりですが、地震がきっかけの場合、突然滑り落ちることがあります。

3.がけ崩れ

雨水がたくさんしみこんだ勾配が急ながけが、急に崩れ落ちる現象です。
地震がきっかけで発生する場合もあります。
突然崩れ落ちてきた場合、がけの下の人は巻き込まれて亡くなってしまうことが多いようです。

土砂災害が多発する日本の現状

日本は土砂災害が多い国です。
日本は、ユーラシアプレート、北アメリカプレートという大陸プレートと、太平洋プレート、フィリピン海プレートという海洋プレートに囲まれています。

それぞれのプレートが押しあっているため、地震が起きやすいのです。

日本には2,000カ所以上の活断層があると考えられています。
活断層のある地域では地震が起きやすいようです。

また、日本は、年間平均雨量が約1,718ミリという降水量の多さで、世界の平均降水量の約880ミリと比較しても圧倒的です。

さらに、日本には、険しい山々や流れが急な川がたくさんあり、川の扇状地や急斜面、崖の近く、扇状地などにも家がたくさん建っているので、被害が大きくなる傾向があります。

実際に起こった災害の例としては、2014年8月に広島市の集中豪雨による大規模な土石流とがけ崩れによる非常に大きな被害がありました。

これをきっかけに土砂災害防止法が改正・施行され、2018年3月時点で、土砂災害警戒区域は全国でおおむね53万地域になったのです。

昭和58年~平成14年の過去20年間の土砂災害の発生件数の年間平均は840件でしたが、平成15年~平成24年の10年間は土砂災害の発生件数の年間平均は1,179件と大幅に増えています。

最近は地球温暖化や異常気象のため、ゲリラ豪雨や大型の台風の到来が年々増え続けていますが、連動して土砂災害も増え続けているようです。

土砂災害の予測は難しいのですが、土砂災害警戒情報などを活用して、みずから防災の備えをしておくべきでしょう。

土砂災害の主な原因

土砂災害の原因となるのはどのような現象なのでしょうか。
3つの主な原因となる現象をご説明します。

1.地震

地震が原因で土砂災害となるケースをご説明します。

①天然ダム

天然ダムとは川がせき止められてダム状になったものです。
地震によってせき止めていた土砂が崩れ落ちてしまうために災害が発生します。

②山体崩壊

地震で山の内側から大きな力がかかることで、山の一部が崩れ落ちる現象です。
山体崩壊があると、山の形やまわりの地形が変化してしまうこともあります。

③地震の後の大雨

地震で地盤が大きく緩んだところに雨が降ると、土砂災害につながります。

2.大雪

雪が降った後の急激な気温の上昇は、雪崩の原因となります。
また、溶けた雪が地中に染み込むことによって地盤が弱くなることもあるようです。

3.火山の噴火

火山の噴火により、溶岩流や火砕流などが噴出します。
溶岩は、田畑、森林、建物、道路などを飲み込んでしまうほど高温です。
溶岩は比較的ゆっくりした流れなので、逃げ延びることもできます。

土砂災害の対策

ではここで、土砂災害の対策について考えてみましょう。

地震や大雨など、いろんな原因で土砂災害は発生します。
たとえ造成された住宅地でも、土砂災害の危険区域である場合もあります。

家を新築したり増築したり、あるいは土地を売ったり買ったりする際は、地盤にくわえて、土砂災害のリスクに関する土地情報も入手しておくことが大切です。

国土交通省のホームページのハザードマップなどで土砂災害の危険性を調べることができます。

また、この時、避難場所の確認も忘れないようにしましょう。

そして、集中豪雨などがあった際は、土砂崩れが起きる恐れのある場所にはけっして近づかないようにしましょう。

土砂災害が起こる前は、大きな石が流れたり、木が裂けたりするような音や、川の水がにごったり異様な臭いがしたりすると言われています。
このような音や臭いを感じたら、できるだけ早く避難しましょう。

まとめ

この記事では、日本で土砂災害が多い理由や土地や自宅を入手する際に役立つ情報などについてご説明してきました。

土砂災害の対策としては、常に防災を意識することが大切です。

最近は地盤調査を行ったうえで、土地や家屋を購入する人が増えてきました。
しかし、地盤にくわえて、その地域の災害リスクについても調べておくことをおすすめします。

住宅や土地の購入や家を建築する際には、災害リスクを把握しておくと同時に、できるかぎりの対策を考えておくと安心です。