コラム

column

電柱の移設費用はいくら?様々なケースの場合の移設費用の相場を解説

2023年05月26日

自宅の敷地内に電柱があると車の出入りに支障が出たり、景観が悪くなって邪魔と思う方もいるのではないでしょうか。
移設できるものなら移設したいですよね。
電柱を移設するときに知っておきたい基礎知識と移設費用の相場を解説します。

電柱の移設費用はいくら?様々なケースの場合の移設費用の相場を解説

電柱は誰が管理している?管理者の確認方法

電柱の管理者は、どの会社が電柱を使用しているかで決まります。
電柱を使用(管理)しているのは、主にこの3パターンです。

・お住まいの地域の電力会社
・NTTまたは携帯電話会社
・電力会社とNTTの共同使用

電柱の1本1本にそれぞれ管理者が決められていて、電柱に取り付けられたプレートに書いてある会社が管理者です。
電力会社とNTTとで共同で使っている場合は、縦に並んだ2つのプレートのうち、上にある方のプレートに書かれている会社が管理者となります。

プレートには管理者の会社名が書かれていることもありますが、カタカナや数字を組み合わせた記号で記されている場合も多々あります。
記号の書き方は電力会社によって様々なので、分からなければ、まずお住まいの地域の電力会社に問い合わせてみましょう。

電柱は移設できる?移設費用の目安

電柱を移設したい場合、管理者に連絡して許可が下りれば、電柱を移設することができます。
電柱移設の費用は、電柱の元々の設置場所と移設先の場所によって異なり、費用は原則として移設を申請した人が負担することになっています。

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

敷地内での移設

自身の所有する敷地内、もしくは自宅のある敷地内での電柱の移設については、
ご自身でご負担していただくか、移設にかかる工事費用は電柱の管理者、つまり電力会社かNTTが全額負担してくれるケースがあります。
管理者が費用を全額負担するケースは主に3つです。

・所有地内での移設
・地先(所有地に隣接する公道)から所有地への移設
・電柱が所有地に立っていなくても、所有地の上空を電線が占有している場合

「地先(ちさき)」とは、敷地の端から端までの区間に隣接する公道を指します。
敷地の目の前の公道の内、左右の隣家の敷地までの区間の公道のことです。

ちなみに、所有地に電柱が立っている場合、「土地使用料」として管理者から年額1,500円がもらえます。
少額ですが、もらえるのならありがたくもらっておきましょう。

敷地内から公道への移設

敷地に隣接する公道を地先と言いますが、敷地に隣接しない公道は「他地先」と言います。
敷地内から地先へ移設する場合、移設の申請者が費用を全額負担しなければいけません。
相場は20万円~35万円ほど。
移設にかかる費用は一律ではなく、移設先が地先なのか他地先なのかによっても異なります。

しかし、公道ではなく民家の敷地内に電柱が立っているのは、道路に電柱を設置することで道幅が狭くなり、歩行者の安全を考慮して公道ではなく民家に立てたケースがほとんどです。
そのため、公道に移設すると支障が出るとして、移設が許可されることはまずないと思った方がよいでしょう。

公道から公道への移設

この場合も移設元と移設先が地先なのか、他地先なのかによって費用が異なりますが、公道から公道への移設は認められないことが多いです。
公道は国や自治体が管理している道路であって、地先も敷地の所有者のものではないため、申請を認める理由がないと判断されるようです。

管理者から移設が認められても、費用は申請者が負担しなければいけません。
費用は電柱のもともとの設置場所と移設先が、地先なのか他地先なのかによって異なります。
移設費用の相場です。

・地先から地先…10~15万円前後
・他地先から地先…15~25万円前後
・地先から他地先…25~35万円前後

地先内での移設は比較的費用が安いですが、移設元が他地先だと費用が高くなり、移設元も移設先も他地先となると更に高くなります。
他地先から他地先への移設は申請者の地先とは関係ないことが多く、そもそも移設が認められるケースはごく限られています。

敷地内から近接する家の敷地内への移設

もっとも考えられるのは、自宅の敷地内から隣の家の敷地内へ移設するというパターンです。
この場合、申請者は管理者だけでなく、隣の家の住人にも移設の承諾を得る必要があります。

ただ、敷地内へ電柱が移設されて喜ぶ人はほとんどおらず、後々トラブルになる可能性も高いため、実際には難しいでしょう。
費用は申請者が負担する必要がありますが、隣家が親族の場合、話し合って折半できる可能性もあります。
費用は30~35万円ほどが目安です。

まとめ

電柱を移設するときに知っておきたい知識と、移設できるケース・難しいケース、それぞれの費用の相場を紹介しました。
電柱が立っている場所には相応の理由があり、移設するのは簡単なことではありません。
ですが、どうしても移設したい場合は、まず管理者に連絡して移設できるかどうかとおおよその費用について相談してみましょう。

※弊社では電柱の移設や撤去はおこなっておりません。