コラム
column
埋設配管とは?作業の流れや施工するメリット・デメリット
2022年11月30日
住宅は建造物だけではなく、電気ガス水道といったライフラインの設備が整っていないと生活できません。
スイッチを押すと簡単に火がついたり電気がついたりしますが、地中の中を見ると配管を通じて供給元に通じているのです。
そこで今回は、生活に欠かせない埋設配管の特徴や施工のメリット・デメリットなどについて詳しく解説します。
埋設配管とは?
埋没配管とは、生活する上で必要不可欠な「電気、ガス、水道」の配管を地中に埋めることをいいます。
住宅やビル、工場などの建設途中を見ると分かりますが、地中からパイプのような管が飛び出ていたり地面に掘った穴の中に配管が埋められていたりしたのを見たことはありませんか?
通常は土や石で隠れているので分かりませんが、暮らしに欠かせないライフラインの多くは、地面の中を通じて建物内へ供給しているのです。
埋設配管はどんな作業をするの?
埋設配管の作業は、電気ガス水道工事によって違います。
一例として、電気設備の作業工程を紹介します。
1. 必要な箇所の地面を掘る
2. 掘った穴に配管を敷いていく
3. 管を目的に合わせて並べていく
4. 穴に土をかぶせて元通りにする
5. ケーブルを引き入れる
大まかな流れは、水道やガスも同じです。
電気工事は、地中に埋めた配管の中にケーブルを通すため、途中の作業工程が違います。
埋設配管の種類
電気の埋設配管の種類は、用途によって変わってきます。
例えば、耐食性に優れたポリエチレン被覆鋼管や圧縮性と作業性に優れた波付硬質合成樹脂管などは、埋設配管として使われるケースが多いです。
電気工事に伴う管の種類は多く、それぞれ特徴が違うため用途に合わせて選ばなくてはいけません。
埋設配管のメリット
埋設配管を行うことで、どんなメリットがあるのでしょうか。
外構がスッキリする
一番の利点は「外構の景色が良くなる」ことです。
例えば、住宅で電気を使うときは近くの電柱から配線ケーブルを通じて電力を供給しなくてはいけません。
また、ネットワーク時代の今、自宅にインターネットを引く家庭は珍しくありません。
どちらも電柱からケーブル配線を住宅につながなくてはいけないのですが、配線がむき出しの状態であるのと地中を通すのとでは外観の見た目が変わりませんか?
水道管やガス管も、敷地前の道路から住宅へ引くのですが、配管が表に出ていると見栄えが悪くなってしまいます。
埋設配管をすることで、見た目の印象が大きく変わるでしょう。
空間を広く使える
配管を地中に埋めることで、駐車場や庭の空間を広く使えます。
敷地の広い土地であれば、管が地上に出ていても気になりませんが、土地が狭いと駐車スペースと管によって人が歩くのがやっとというケースもあるでしょう。
工事をすることで、今よりも車一台多く停車できる可能性もあります。
埋設配管のデメリット
埋設配管をするデメリットをチェックしていきましょう。
劣化による再工事が必要
どんなに耐久性の高い配管でも、設置から年数が経つと劣化します。
特に水が流れている排水管は、配管の内側や外側にサビが発生して穴から漏水する可能性もあるでしょう。
地中に管が埋まっているため、水漏れしていることに気づかず、工事費用が高くなるケースは珍しくありません。
大掛かりな工事になりやすい
配管を地中に埋めるため、ショベルカーや残土を運ぶトラック、特殊機械などを必要とするため、工事の規模は大きくなりやすいのがデメリットです。
水道管が自宅前まで届いていない場合、自宅につなぐために公共道路を掘った工事もします。
敷地内ならまだしも、道路や歩道などで作業員は施工するため、近隣住民や道路を走る車に迷惑をかけてしまう可能性があります。
埋設配管に必要な資格はある?
埋設配管作業は、行う工事によって有資格者が対応しなくてはいけません。
電気を伴う施工作業は、電気工事士の資格が必要です。
電気工事士は第一種と第二種の二種類あり、どこまで施工するのかでできることが限られます。
水道工事をする場合、次のような資格が必要です。
・排水設備工事責任技術者
・給水装置工事主任技術者
・下水道排水設備工事責任技術者
・管工事施工管理技士
・水道技術管理者など
全ての資格が必要とは限りませんが、いくつも保有することで施工範囲は広がります。
ガス工事は、次のような資格が必要です。
・日本ガス協会 簡易内管施工士(都市ガス)
・ガス主任技術者
・ガス消費機器設置工事監督者など
ガス漏れは火災や有毒ガスなどにより命の危険性もあるため、知識や技術のない人が対応できません。
どの工事にもいえますが、資格によって試験の難易度や受験日などが異なります。
まとめ
埋設配管は、私達の生活に欠かせない電気ガス水道などを供給する工事です。
施工することで外構が広くなり見た目の印象も変わります。
ただ、工事費用や状況によって工事の規模が大きくなる可能性もあるでしょう。
施工するときは、知識と経験豊富な業者へお任せするのがおすすめです。