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地中配線とは?必要なケーブルの種類や施工に必要な資格
2022年11月13日
自宅から離れた場所にあるガレージに電球やコンセントを設置したいとき、できるだけ配線を隠しながら施工したいですよね。
悩みを解決できる施工が「地中配線」の導入です。
地中配線とは一体どんな仕組みなのか、必要なケーブルの種類や資格がなくても施工できるのかなどについて、詳しく解説します。
地中配線とは
漢字をみて分かるように、地中配線は地面の中の電気コードの配線を通して屋外の街灯やガレージに電気を通すことをいいます。
簡単にいえば、電気コードを地面の中に埋めることです。
近所に、外が暗くなると電灯が付く家はありませんか?
地上に電気コードがない場合、地中配線によって電気を通している可能性が高いです。
もちろん、ソーラーによって電力を供給しているタイプもあるため、このような電灯は地中配線とはいいません。
地中配線に必要なケーブルの種類
地中配線に利用するケーブル、家庭でよく使われている延長コードなど、どんなものでも良いとは限りません。
地中の中に埋めた配線が途中でねじれていたり導体が絶縁体でカバーされた絶縁電線を使ったりすると、漏電やショートする可能性があります。
地中配線には、次のような種類があります。
VVFケーブル
ビニル被覆をビニルシースでカバーした、平らな形状が特徴的です。
ケーブルのねじれに強く安いことから、一般住宅から公共施設まで幅広く使われています。
VVRケーブル
仕組みはVVFと同じですが、形状が丸形なのがVVRケーブルの特徴です。
VVFに比べて許容電流が高いので、メインの線として使われるケースが多いです。
ただ最近は、許容電流の高いCVケーブルの方が優れているとの理由から、使用する現場が減っています。
EM-EEFケーブル
別名「600V耐熱性ポリエチレンシースケーブル」とも呼ばれており、構造はVVFやVVRケと同じです。
ですが、ビニルシースや絶縁体が環境に配慮した材質を使っているので、処分時に有害物質がほとんどでません。
また、柔軟性は低くケーブルの費用も高めなのがデメリットです。
CVケーブル
戸建住宅や工場など、さまざまな建物で使用される配線で、軽量で柔軟性が高く、耐久性に優れていることから長期的な使用ができます。
最近はメインの線として使われているので、自宅内の地中配線もCVケーブルである可能性が高いでしょう。
地中埋設工事はどうやって施工するの?
地中配線の埋設工事は、基本的に次の3種類の方法で行います。
コンクリート製の中に設置
直接埋没式といわれる施工方法で、コンクリートでできたトラフの中にケーブルを設置します。
地上をよく自動車など圧力がかかるのであれば、地上から深さ1.2m以上に埋没しなくてはいけません。
圧力のかからない場所なら、地上から0.6mの位置に設置します。
管の中に設置
管路式といわれる施工方法で、鉄管や強化プラスチック管の中にケーブルを設置します。
事前に管を設置する通り路やマンホールを作り、そこから線を引き入れて接続します。
他の施工方法に比べて、線を新しく追加したり撤去したりを安全に行える他、地上からの圧力を受けにくいのがメリットです。
一方、施工費用が割高なのがデメリットです。
水道管などと一緒に設置
暗渠式(あんきょしき)といわれる施工方法で、地中に人が通れるほどのトンネルを掘って、ガス管や水道管と一緒にケーブルを設置します。
管路式と同じく増設や点検、撤去作業に優れているので、東京都内を始め、さまざまなエリアで採用されている施工方法です。
デメリットは、設置まで作業と時間がかかるため、費用も高まることです。
地中配線の埋設工事に必要な資格は?
地中配線の工事をするには、通常「電気工事士」などの資格が必要です。
電気を扱うため、知識や経験なく施工すると漏電や火災といった影響を与える可能性があります。
電気工事士の資格は、第一種と第二種があり、それぞれできることや試験合格の難易度が違います。
第一種:最大電力500Kw未満のビルや工場の施工ができる
第二種:最大電力600ボルト以下の受電設備の工事ができる(一般住宅や店舗など)
電気工事士の受験資格は、学歴や職歴関係なく誰でも受けられます。
国家資格なので難易度は少し難しいのですが、資格を活かして、さまざまな職場で働けるのがメリットです。
地中配線を自分で施工するのは危険?
基本的に電気を扱う工事をする場合、電気工事士などの資格保有者が行わなくてはいけません。
しかし、一部の作業は資格を保有していなくても施工できます。
例えば、配線器具を除いた電気機器の端子に、電線コードなどをネジ止めしたり、差し込み接続機に電源コードを接続したりするなどです。
地中配線は安全性を伴う作業なので、知識のない人が携わるのは危険なので避けましょう。
まとめ
地中配線は、地面の中にケーブルを埋め込むことをいいます。
地上に配線がないことで外観がスッキリするだけではなく、配線が災害などの影響を受けにくいといったメリットもあります。
いずれも施工するには専門的な資格が必要なので、工事するときは十分気をつけましょう。