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川の近くに住んではいけない?メリットやデメリット・物件選びのコツ
2022年11月15日
土地や家を購入するとき、近くに川や海のあるエリアを検討する人も多いでしょう。
ここ最近、河川沿いの再開発が増えており、住宅地やマンションの建築が増えています。
雰囲気はとてもよくみえても、一般的な住宅地に比べるとデメリットが多い気がしませんか?
そこで今回は、川の近くに住んではいけないといわれる理由やデメリット、住むメリット、物件の選び方について詳しく解説します。
川の近くに住んではいけない理由は?デメリットをチェック
よく物件選びをしていると「川の近くに住んではいけない」と耳にしますが、理由はなぜなのでしょうか。
河川沿いに住むデメリットをチェックしていきましょう。
災害リスクが高い
一番の問題は、大雨による河川氾濫や洪水などの災害リスクの高さです。
自然災害は予測不能なことが多く、どんなに想定した対策を取っていても、それ以上の被害を引き起こすケースは珍しくありません。
特に日本は地震や台風被害が多く、全国各地で河川にまつわる災害が発生しています。
床上浸水や家屋倒壊による死亡事故など、命の危険性もあります。
独特な臭いを感じやすい
川沿いを歩いていると、場所によって悪臭を感じるエリアがありませんか?
河川にはヘドロが溜まったり飛来してきた鳥の死骸があったりなど、さまざまな環境によって強い臭いを発生させるケースがあります。
臭いは風に乗って住宅内に流れ込んでくるため、近所の水質がきれいでも悪臭を感じる可能性はあるでしょう。
虫被害が多い
虫が苦手な人が川の近くに住むのであれば、どんなにメリットが高くてもおすすめしません。
川は虫にとって住み心地の良い環境のため、蚊やカメムシ、ゴキブリ、ゲジゲジといったさまざまな虫が住んでいます。
外に洗濯物を干していると、必ず一匹はくっついているというケースも珍しくありません。
地盤がゆるい
物件エリアが埋立地だった場合、地震など環境によって液状化現象を引き起こす可能性が高いです。
液状化現象は地盤のゆるい土地に起こりやすく、しっかり土地改良をしなくてはいけません。
土地を強くする工事は費用もかかるため、デメリットは大きいでしょう。
建物がダメージを受けやすい
川の近くは湿度が高いため、建物の構造や採光、風の通りやすさなどの条件次第で、室内はカビが生えやすい環境を作ります。
カビは新築や中古住宅に限らず、繁殖しやすいジメジメとした環境であれば発生します。
湿気の多い場所はシロアリ被害も起こりやすいため、建物は早い段階でダメージを受けます。
川の近くに住むとメリットもある
川の近くに住むのはデメリットだらけにみえますが、実際は住んだ人だから分かるメリットもあります。
どういったメリットがあるのか、チェックしていきましょう。
日当たり良好
住宅密集地のエリアと違い、川沿いは四方を住宅に囲まれていなかったり大きなビルが建っていなかったりするため、日当たりがとても良いです。
採光がしっかり確保できる住宅は、日が落ちるまで電気をつけずに過ごせるため、電気代の節約にも繋がります。
また、冬は太陽の光によって室内が温かいので、暖房費削減もメリットの一つです。
夏は涼しい風が室内を流れる
夏の気温が年々上昇気味の中ですが、川の近くに住むことで涼しい風が流れ込み、時にはクーラーとは無縁の生活ができます。
自然の風はとても気持ちよく、住宅内どこにいても涼しいため、家族みんなが快適に過ごせます。
景色がいい
朝起きてカーテンやブラインドを開けた瞬間、リバーサイドが眺められる環境は贅沢極まりない生活です。
少し疲れたとき、何も考えずに過ごしたい日がありませんか?
そんなときは、家の中から眺められる川があると、心からリラックスできて気持ちがスッキリしますよ。
自然を身近に感じられる
再開発によって河川がきれいに整備されたエリアでも、多少ですが木や花などの自然が残されています。
川は自然と体いっぱいに体験できるスポットなので、子供からお年寄りの憩いの場としても最高です。
川の近くに住むことで、わざわざ自然の中で過ごせる場所へおでかけすることがないので、一日の時間を有効活用できます。
のんびりとした時間を過ごせる
散歩したりジョギングしたり、家から一歩出るだけで気軽に運動できるのもメリットです。
川の近くは運動の場としても人気なので、一人で散歩していても恥ずかしくありません。
むしろ、同じ趣味を持つ仲間と出会えたり、不審な人に思われずのんびりとした時間を過ごせたりできるので、嬉しいポイントがたくさんあります。
絶対に川の近くに住んではいけない?物件の選び方
川の近くに住んではいけないという人もいますが、実際は物件の選び方一つで住むメリットやデメリットが変わってきます。
川の近くに住んでみたいときは、次のポイントをクリアした物件かチェックしてみてください。
災害リスク対策をしっかりしている
川は災害リスクの高いエリアなので、河川氾濫に備えて堤防の設置や川幅の拡大工事をしているか、自治体の取り組みを必ず確認しましょう。
例えば、過去に何度も洪水が発生して上流から大量の水が流れたときに溢れかえるような川幅の狭いエリアは、リスクの観点からおすすめできるエリアとはいえません。
洪水ハザードマップの確認
ハザードマップとは、洪水や河川氾濫の起こりやすい場所や災害時の避難場所を記した地図です。
内容は毎年や数年に一度を目安に見直し、住民へマップを配布しています。
過去に洪水が起きたエリアは、特にハザードマップを重視して欲しいです。
浸水想定のエリアも記載しているので、希望の物件がどれくらいの被害を受けるのか目安にもなるでしょう。
川の整備に力を入れている
川にはさまざまな生き物が住み着いているのですが、川の水質が悪いと悪臭やカメムシやゴキブリといった虫が大量発生します。
多くの自治体ではきれいな川を保つために、川の整備に力を入れています。
水をきれいにするために上流から整備したり、虫が発生しないように定期的に草刈りをしたりなど、どんな取り組みをしているのか確認しておきましょう。
河川のイベントを確認
花火大会やフェスなど、大勢の人が集まるようなイベントを毎年開催している河川は、徒歩圏内で楽しいお祭りに参加できるのが魅力的です。
ただ一方で、興味のないイベントの開催中は大勢の人が近所に押しかけるため、ゴミや大きな音といったデメリットもあります。
毎年、河川の近くでどんなイベントが行われているのか事前にチェックしておきましょう。
まとめ
川の近くに住んではいけないと言われる理由は「災害リスク」や「虫、悪臭の被害が多い」といったデメリットが背景にあります。
一方、「風情漂う静かな環境」や「日当たりが良い」といったメリットもあります。
いずれも、川の近くに住むときは物件の選び方に気をつけることで、それぞれの問題はクリアできるでしょう。